豊富な事例に基づき医科学的見地からダンスを知る機会は、ダンサー・ダンス指導者側にとっても、医療・治療・トレーニング関係者にとっても稀少であり、内容について、話がわかりやすい、参考になる、等の声を多数いただきました。その一方で、奥深いダンス医科学について、半日で学べる範囲には限界もあり、もっと具体的な事例にしぼった詳細な話をききたい、他の例についても広く知りたい、といった声も多くいただき、このようなセミナーの機会がまだ不足していることも改めて浮き彫りになりました。
今回は開催直前まで、進行の遅い台風の影響が心配され、実際に交通手段を断たれてしまった方も数名いらっしゃいましたが、関西だけでなく全国津々浦々からAコース17名、Bコース21名、計38名のご参加をいただきました。
ご支援下さったスポンサーのみなさま、運営にご協力いただいたJCDNスタッフのみなさま、ご参加いただいたみなさまに、心よりお礼申し上げます。
【参加者アンケートより】
●講義について
- ダンス特有の動きのメカニズム、動作、関するケガについて知識を深めることができた(理学療法士:以下理、鍼灸師)
- 沢山科学的なデータが用いられ、非常に納得/具体的な症例と対策が聞けた(理)
- バイオメカニクス的視点からの分析がよく理解できた(整形外科医、以下整医)
- ケガ、身体の不具合の範囲は広いので、例えばバレリーナのケガに話が偏るのも意味はあると思うが、その話をケガ一般と結びつけるブリッジが欲しかった(ダンサー・ダンス指導者、以下ダ・ダ指)
- バレエ以外のダンスの内容も入れてほしかった(理)
- 講義では実際にダンサーに動作で示してもらいたかった(整医)
- ピラティスをするのは初めて。新しいことと触れあえてよかった(ダ・ダ指)
- 正しいテーピング(ダンサーのための)は、一番知りたいこと。もっと早く知りたかった(ダ・ダ指)
- テーピングとピラティスは、特に実技のバランスとタイミングがもう少し良ければ(ダ・ダ指)
- ピラティスでは、目的などもっと明確にダンサーに向けたコンディショニング方法が聞きたかった(ピラティスインストラクター)
- ピラティスは見学だけでなく、実際にやってみたかった(理、インストラクター)
■日時:2011年9月4日(日) ■会場:池坊学園(京都市) ■プログラム:[A:ダンサー・ダンス指導者 B:医療関係者/治療師/トレーナー等] 1.A・B共通[講義]ダンサーの下肢障害とその治療法・予防法 【講師:蘆田ひろみ】 2.A[演習]いざというときの応急処置 【講師:佐藤哲史】 B[講義]身体科学からみるダンスの動き 【講師:水村真由美】 3.A[実技]コンディショニング実践 –ピラティス– / B[同クラス見学] 【講師:武田淳也】 4. A・B共通 質問タイム ■主催:NPO法人芸術家のくすり箱 ■助成:財団法人JKA 競輪補助事業終了報告 ■協賛:有限会社オフィスボノボ / チャコット株式会社 / ニチバン株式会社 ■助成認定:公益社団法人企業メセナ協議会 ■賛助・寄付:スタジオアコア、特定非営利活動法人日本Gボール協会 ■協力:NPO法人Japan Contemporary Dance Network (JCDN) |